第70回 臨床検査技師国家試験【生理機能検査学】過去問解説・重要ポイント

第70回 臨床検査技師国家試験

第70回 臨床検査技師国家試験 過去問解説AM(16~28)です。間違いやご要望等ありましたらコメントしていただけると嬉しいです!

問題出典:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp240424-07a_01.pdf

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AM 16(生理機能検査学)

僧帽弁が閉じてから大動脈弁が開くまでの心時相はどれか。

  1. 急速流入期
  2. 駆出期
  3. 心房収縮期
  4. 等容弛緩期
  5. 等容収縮期
解答:5

心時相の問題です。

一言解説

急速流入期:僧帽弁が開き、左心房から左心室への血液流入が起こる時相です。
駆出期:大動脈弁が開いた後、左心室から大動脈への血液駆出が行われる時相です。
心房収縮期:急速流入期に続き僧帽弁は開いており、左心房が収縮して血液が左心室に送られる時相です。
等容弛緩期:大動脈弁が閉じた後、左心室の圧が低下する時相です。
等容収縮期:正解。僧帽弁が閉じて左心室内の圧が上昇しますが、大動脈弁がまだ開いていない時相です。

心時相は、収縮期拡張期からなります(心音のⅠ音とⅡ音で分けられます)。僧帽弁が閉じてから大動脈弁が開くまで(等容収縮期)、左室の大きさは変わらずに左室圧が急上昇します。左室圧が大動脈圧を超えると大動脈弁が開き(駆出期)、左室は小さくなっていきます。左室圧が大動脈圧を下回ると大動脈弁は閉じますが、この後は左室の大きさが変わらないまま左室圧が急低下します(等容弛緩期)。そして左室圧が左房圧を下回ると僧帽弁が開き(流入期)、血液が左房から左室へと流れます(急速流入期緩速流入期左房収縮期)。そして左房圧が左室圧を下回ると再び僧帽弁が閉じます。心臓はこれを1サイクルとして全身に血液を送っています。

ちなみに、心音のうちⅠ音僧帽弁閉鎖+三尖弁閉鎖+大動脈弁開放+肺動脈弁開放に伴う音で、Ⅱ音大動脈弁閉鎖+肺動脈弁閉鎖から構成されます。

AM 17(生理機能検査学)

標準 12 誘導心電図を示す。所見はどれか。

  1. 右脚ブロック
  2. 左脚ブロック
  3. Ⅲ度房室ブロック
  4. MobitzⅡ型房室ブロック
  5. Wenckebach 型房室ブロック
解答:5

心電図の写真問題です。

一言解説

右脚ブロック:右胸部誘導(V1, V2)のrsR’型が特徴的です。
左脚ブロック:左胸部誘導(V5, V6)での幅広いR波が特徴です。
Ⅲ度房室ブロック:心房と心室の電気的分離が完全に起こります(房室解離)。
MobitzⅡ型房室ブロック:一定PR間隔で突然QRS波が消失する所見が見られます。
Wenckebach型房室ブロック:正解。PR間隔が徐々に延長し、突然QRS波が消失するパターンです。

このような心電図の写真問題は、まず波形の綺麗な誘導(基本的にはⅡ誘導やV2~3誘導)をみます。Ⅱ誘導を見てみると、どうやら5回目にくるはずのQRS波が無いように見えますね。またPQ時間も1回目から4回目にかけて次第に延長しています。

このことから、PQ時間が次第に延長し、その後QRS波欠落を示すWenckebach型房室ブロックが疑われます。

疾患心電図所見特徴
Ⅰ度房室ブロックPQ時間延長(0.24秒以上)
Ⅱ度房室ブロック
Wenckebach型
PQ時間が次第に延長し、その後QRS波欠落健常者にもみられる
Ⅱ度房室ブロック
MobitzⅡ型
PQ時間は一定で、突然QRS波欠落高度房室ブロックに移行しやすい
Ⅲ度房室ブロックP波に続くべきQRS波が全て欠落
P波とQRS波が無関係に(独立して)出現
QRS波は補充調律により出現
右脚ブロックV1・V2でrsR’パターン
Ⅰ・V5・V6で幅広いS波
左脚ブロックV5・V6で幅広いR波(結節状)
V1・V2で幅広いS波
Ⅰ・aVL・V5・V6でq波が見られない
左脚前枝ブロックでは左軸偏位
左脚後枝ブロックでは右軸偏位

特に問われやすい脚ブロックについて解説したので、良かったら見てください!

右脚ブロック
左脚ブロック
脚ブロックと波形の特徴

左脚ブロックか右脚ブロックのどちらかを完璧にすることでもう片方も対応できるようになると感じています!!(個人的には右脚ブロックを押さえることが先決だと思います)

AM 18(生理機能検査学)

ホルター心電図の誘導部位を示す。NASA 誘導の陽極はどれか。

解答:4

ホルター心電図に関する問題です。

一言解説

:適切な位置ではありません。
:NASA誘導の陰極側にあたります。
:適切な位置ではありません。
:正解。NASA誘導の陽極として設定される位置です。
:不適切な部位です。

ホルター心電図は、無症候性の心電図所見を検出する目的で長時間記録します。不整脈の検出・狭心症診断・患者の経過観察など様々な用途で用いられます。

誘導は胸壁双極誘導が一般的であり、NASA誘導CM5誘導CC5誘導などが用いられます。NASA誘導はP波の検出に優れ、CC5誘導とCC5誘導はST低下の検出に優れています

Holter心電図の電極部位

被検者は電極を装着し、記録器を携帯して日常生活を送ります(喫煙や飲酒もOK)。しかし、装着中は行動と症状を自身で記録する必要があります。

AM 19(生理機能検査学)

残気量を求めるために行う検査はどれか。 2 つ選べ。

  1. 肺活量測定
  2. 最大換気量測定
  3. 努力肺活量測定
  4. 機能的残気量測定
  5. クロージングボリューム測定
解答:1,4

残気量測定に関する問題です。

一言解説

肺活量測定:正解。肺活量を測定し、そこから残気量を求めることができます。
最大換気量測定:換気量の最大値を測定する検査で、残気量には関与しません。
努力肺活量測定:努力時の呼吸量を測定する検査で、残気量は測定できません。
機能的残気量測定:正解。残気量を求める際に必要な指標の1つです。
クロージングボリューム測定:換気不均等分布を検査します。

まず、呼吸に関する問題では以下の図(肺気量分画)が重要なので必ず覚えておきましょう。

肺気量分画

残気量は直接測定する事ができません。そのため、スパイロメトリと機能的残気量測定(ガス希釈法体プレチスモグラフ法)を組み合わせて評価します。スパイロメトリとは、換気の状態を把握することを指し、スパイロメーターで測定します。

肺活量測定は、このスパイロメーターで測定します。少なくとも3回安静呼気位をそろえ、最大呼気位までゆっくり呼出させます。そしてできるだけ深吸気させ、最大吸気位が得られたら再び最大呼気位まで呼出させます。

肺活量のスパイログラム

測定は最低2回行い、最もよい2つの測定値の差が0.2L(200mL)以内であることを確認(再現性)し、そのうち最大の測定値の結果を採択します。

ちなみに努力肺活量測定は、最大吸気位確認後は一気に出来るだけ速く最大呼出を行わせ、最大呼気位まで完全に呼出させます。この呼出努力は6秒以上行われ、プラトーに達する必要があります。

機能的残気量測定法には、ガス希釈法体プレチスモグラフ法(ボイルの法則を利用)があります。ガス希釈法はさらに閉鎖回路法(指示ガス:He)開放回路法(指示ガス:N2)に分けられます。具体的な内容について覚える必要は無いです。

上記の方法で機能的残気量を測定し、肺活量測定時に求めた予備呼気量を引くことで残気量を求めます。

最大換気量は、呼吸予備能力の指標として用いられます。出来るだけ深く、かつ速い呼吸をさせて12秒間記録します。

クロージングボリュームは、換気の不均等分布検査に用いられます。検査法には単一呼吸法などがあります。単一呼吸法ではN2を指示ガスとして100%O2ガスを使用します。クロージングボリュームに関しては以下の図を押さえておく必要があります。

クロージングボリューム曲線

はじめは死腔由来の純酸素(0%N2)が呼出され(第Ⅰ相)、その後死腔気と肺胞気が混ざることでN2濃度が急上昇し(第Ⅱ相)、比較的平坦な曲線となる(第Ⅲ相)。最後に末梢気道の閉塞を反映する急峻な立ち上がりがみられます(第Ⅳ相)。

第Ⅲ相から第Ⅳ相への変曲点からRVまでをクロージングボリュームといいます。また換気の不均等性は第Ⅲ相の傾きに反映されます(不均等性が大きいほど傾きが急)。ちなみに、第Ⅲ相の動揺は心拍動に由来します。

AM 20(生理機能検査学)

呼吸機能検査の結果(A)とフローボリューム曲線(B)を示す。考えられる状態はどれか。

(A)

(B)

  1. 肺切除後
  2. 気管支喘息
  3. 間質性肺炎
  4. 慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉
  5. 筋萎縮性側索硬化症による呼吸筋障害
解答:3

呼吸機能検査の実践的な問題です。

一言解説

肺切除後:肺容量の減少は見られますが、フローボリューム曲線の形状が異なります。
気管支喘息:フローボリューム曲線では閉塞性換気障害の特徴が見られるはずです。
間質性肺炎:正解。肺コンプライアンスの低下が見られ、フローボリューム曲線が全体的に縮小します。
慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉:閉塞性換気障害の特徴を示しますが、今回の結果と一致しません。
筋萎縮性側索硬化症による呼吸筋障害:努力性呼吸量の低下が主ですが、フローボリューム曲線の形状が異なります。

このような問題の場合、最初に着目するべきは%VCとFEV1%です。%VCが80%以上かつFEV1%が70%以上で正常です。%VCが80%未満でFEV1%が70%以上の場合を拘束性換気障害、%VCが80%以上でFEV1%が70%未満の場合を閉塞性換気障害といいます。ここまでのプロセスで答えを導けることも少なくありません。

拘束性換気障害をきたす疾患としては、間質性肺炎肺線維症・胸水貯留・神経筋疾患などが挙げられます。閉塞性換気障害をきたす疾患には肺気腫・慢性気管支炎・慢性閉塞性肺疾患(COPD)気管支喘息などが挙げられます。

今回の%VCは59.5、FEV1%は90.1なので、拘束性換気障害をきたしていることが分かります。この段階で、選択肢3と5まで絞ることができます。

次に見るべき指標はDLcoです。これは肺拡散能を示し、間質性肺炎や肺気腫、筋萎縮性側索硬化症などの神経筋疾患により低値を示します。それに対して、DLco/VAはDLcoを肺胞体積で補正した値を示します。そのため、DLcoとDLco/VAの両者が低下していれば肺胞障害によるものだと分かり、DLcoのみの低下であれば肺胞障害に起因しないことが分かります。

今回の問題では、DLcoとDLco/VA共に低下(正常:80%以上)しているため、肺胞障害のある間質性肺炎が答えになります。

AM 21(生理機能検査学)

正常な神経細胞の静止膜電位[mV]はどれか。

  1. +30
  2.  0
  3. -50
  4. -70
  5. -100
解答:4

静止膜電位に関する問題です。

一言解説

+30:不正解。これは活動電位のピーク付近の値です。
0:不正解。膜電位が0になることは通常ありません。
-50:不正解。静止膜電位としては高すぎます。
-70:正解。正常な神経細胞の静止膜電位は約-70mVです。
-100:不正解。通常の静止膜電位より低すぎます。

活動していない神経細胞は外よりNa+濃度が低いため電気的にマイナスであり、その電位は-70mVとされています(静止膜電位)。その神経を電気刺激すると、膜電位が上昇(脱分極)し、Na+チャネル(Na+の通り道)が開く確率が高くなり、細胞内にNa+が増えてさらに電位が上昇します(+に近づく)。これが続き、電位があるレベル(閾値)を超えると多くのNa+チャネルが開いて一気にNa+が細胞内に流れ込み、電位は+に反転します(活動電位+30mVくらい)。

このように活動電位は、電位が閾値を超えれば一定の大きさで発生しますが、超えなければ発生しません(全か無かの法則)。

AM 22(生理機能検査学)

手の筋力低下を認める患者における正中神経の運動神経伝導検査の記録を示す。誤っているのはどれか。なお、図中の破線は正常波形を示す。

  1. 遠位潜時延長
  2. 伝導速度低下
  3. 伝導ブロック
  4. 異常な時間的分散
  5. 複合筋活動電位振幅低下
解答:1

運動神経伝導検査に関する問題です。

一言解説

遠位潜時延長:誤り。遠位潜時延長は認められません。
伝導速度低下:正しい所見。神経伝導が遅くなっています。
伝導ブロック:正しい所見。伝導ブロックを示しています。
異常な時間的分散:正しい所見。神経伝導がばらついています。
複合筋活動電位振幅低下:正しい所見。振幅低下が見られます。

筋電図に関する問題は難しいですね。今回は写真の波形に見られる特徴でないものを選ぶ問題です。破線が正常波形で、実線が患者さんの波形なので、両者で差があるところを見ていきましょう。

まず、手関節刺激・肘窩刺激・腋窩刺激の全てで振幅が正常より低いことが分かります(複合筋活動電位振幅低下)。これは、神経の本数が減っている(軸索変性)ことにより電気刺激に対する反応が弱まっていることを示唆します。

次に、腋窩刺激の波形は正常と比較してぐちゃぐちゃです(1つの山ではなくボコボコしている)。これは異常な時間的分散といい、複数の神経の伝導速度がバラバラであることを示唆します。
同様に腋窩刺激では、波形が立ち上がる部分(活動電位発生のタイミング)が正常よりも右側(つまり、遅れている)にあることが分かります。これは伝導速度低下(伝導遅延)といい、脱髄疾患で特徴的にみられます。

また、各刺激点において遠位部から近位部(手関節から腋窩:体幹に近いほうを近位部という)になるにつれて振幅が低下していることが分かります。これは伝導ブロックの特徴であり、脱髄により活動電位が途中で消えてしまっていることを示します。

遠位潜時延長はみられません。遠位潜時とは遠位部(手関節)において波形が立ち上がる部分が遅れることをいいます。今回の問題では遠位潜時正常です。

軸索変性や脱髄による異常の模式図

活動電位は近位部から遠位部(図では下から上)へ伝わります。脱髄(伝導ブロック)では、脱髄部より遠位部では正常波形を示します(活動電位が脱髄部を通過しないため)が、脱髄部より近位部では振幅が低下します(活動電位が脱髄部を通過するため)。

AM 23(生理機能検査学)

健常成人の脳波でみられる α 波で正しいのはどれか。

  1. 開眼で抑制される。
  2. 振幅は一定である。
  3. 前頭部に優位である。
  4. 精神的負荷で増強する。
  5. 加齢で周波数が高くなる。
解答:1

脳波に関する問題です。

一言解説

開眼で抑制される:正解。閉眼時に出現し、開眼すると抑制されます。
振幅は一定である:不正解。振幅は一定ではなく、変動します。
前頭部に優位である:不正解。α波は後頭部に優位に見られます。
精神的負荷で増強する:不正解。精神的負荷ではむしろ抑制されることが多いです。
加齢で周波数が高くなる:不正解。加齢により周波数は低下する傾向があります。

脳波の周波数は大きく4帯域に分けられ、低周波数のものから順にδ波(4Hz未満)・θ波(8Hz未満)・α波(8~13Hz)・β波(14~40Hz)といいます。α波を基準としてそれより周波数の低い帯域(δ波とθ波)を徐波、速い帯域(β波)を速波ともいいます。

成人の場合、安静閉眼覚醒(基準)状態では10Hz前後のα波が頭皮上全域(左右対称)に現れ、特に後頭部優位を示します。αリズムを示し、振幅は漸増漸減します(=一定でない)。

α波は開眼によって抑制されます(α blockingまたはα attenuation)。また音刺激や痛みに加え、不安や暗算などの精神活動によってα波の減衰が起こります。

ナルコレプシー患者では、脳波が常に入眠時の波形を示しており、開眼させると逆にα波が連続して現れることがあり、これを逆説α波ブロックといいます(※下図はイメージです)。

逆説α波ブロック

ちなみに、α波の周波数は60歳を過ぎると老化により減少していきます(9Hz前後は保たれる)。

AM 24(生理機能検査学)

超音波検査で誤っているのはどれか。

  1. 周波数 1 ~20 MHz の超音波が用いられる。
  2. 距離分解能は超音波の周波数が高いほどよい。
  3. 連続波ドプラ法は高速血流の測定に適している。
  4. 深部の描出は超音波の周波数が高いほど有利になる。
  5. 方位分解能は電子フォーカスによるビーム集束で向上する。
解答:4

超音波検査に関する問題です。

一言解説

周波数 1~20 MHz の超音波が用いられる:正しい。検査対象部位によって適切な周波数が選ばれます。
距離分解能は超音波の周波数が高いほどよい:正しい。高周波数で分解能が向上します。
連続波ドプラ法は高速血流の測定に適している:正しい。高速血流の測定に適しています。
深部の描出は超音波の周波数が高いほど有利になる:不正解。深部描出には低周波数の方が有利です。
方位分解能は電子フォーカスによるビーム集束で向上する:正しい。電子フォーカスにより分解能が向上します。

超音波とは、可聴域よりも高く、人が聞くことを目的としない音と定義されており、超音波検査では1~20MHz程度の周波数が用いられます。

また、近接した2点を分離して表示する能力を分解能といい、超音波進行方向の分解能を距離分解能、進行方向と直交する方向の分解能を方位分解能といいます。距離分解能は、周波数が高い波長が短い)ほど良いですが、減衰しやすくなるため深部が見えなくなります(周波数が高いほど減衰しやすいため)。

距離分解能と周波数の関係

方位分解能はビーム幅が小さいほど良いですが、深部の方位分解能は悪化します。深部の方位分解能はビーム幅が大きい、かつ周波数が高い(波長が短い)ほど良いです(周波数が高いほど指向性が良いため)。

方位分解能とビーム幅の関係

浅部および深部両方の方位分解能を良くするために、凹面振動子などを用いてビームを集束させる工夫が行われています。

AM 25(生理機能検査学)

心尖部長軸断面の連続波ドプラ波形を示す。狭窄前後の最大圧較差はどれか。

  1. 16 mmHg
  2. 32 mmHg
  3. 64 mmHg
  4. 80 mmHg
  5. 96 mmHg
解答:3

連続波ドプラ法に関する写真問題です。

一言解説

圧較差(ΔP)はドプラ法で測定された最大流速(v)を使い、次式で計算します:
ΔP = 4 × v²
図示された最大流速が4.0 m/sの場合、4 × (4.0)² = 64 mmHgです。

圧較差(ΔP)は、最大流速(v)を使い ΔP = 4 × v² で計算します。写真から最大流速は4m/sであることが分かるため、、4×42=64 mmHg となります。

AM 26(生理機能検査学)

心窩部斜走査による上腹部の超音波像を示す。矢印で示すのはどれか。

  1. 肝動脈
  2. 大動脈
  3. 下大静脈
  4. 肝外胆管
  5. 門脈本幹
解答:3

超音波検査に関する写真問題です。

一言解説

肝動脈:不正解。肝動脈は通常、門脈に隣接して見られますが、矢印部分の位置とは一致しません。
大動脈:不正解。大動脈は下大静脈に隣接しますが、矢印の位置は一致しません。
下大静脈:正解。矢印部分の構造と位置が下大静脈の特徴に一致します。
肝外胆管:不正解。肝外胆管は門脈周囲に見られますが、矢印部分には一致しません。
門脈本幹:不正解。門脈本幹は肝門部で確認されることが一般的です。

会場でこの問題を解いたとき、正直自信がなかった記憶があります(笑)。

解説図を下に載せておくのでよかったら確認してみてください!門脈・下大静脈・(腹部)大動脈の区別が難しいですよね。

写真解説

門脈は血管壁が厚いため、下大静脈や大動脈よりも血管壁が高エコーを示すことが多いです!

AM 27(生理機能検査学)

下肢静脈超音波検査で大腿静脈に可動性を有する血栓を認めた。対応で正しいのはどれか。

  1. 面積狭窄率を求める。
  2. ミルキング法で血流を確認する。
  3. 総腸骨静脈まで血栓範囲を確認する。
  4. 圧迫法を強く行いながら血流を確認する。
  5. パルスドプラ法にて血栓部分の最高流速を測定する。
解答:3

下肢の超音波検査に関する問題です。

一言解説

面積狭窄率を求める:不正解。血栓の評価ではなく、動脈狭窄の評価に用いられる指標です。
ミルキング法で血流を確認する:不正解。可動性血栓の場合、ミルキング法は禁忌です。
総腸骨静脈まで血栓範囲を確認する:正解。血栓の範囲を正確に評価することが重要です。
圧迫法を強く行いながら血流を確認する:不正解。可動性血栓の場合、圧迫法は血栓の移動を誘発する危険があります。
パルスドプラ法にて血栓部分の最高流速を測定する:不正解。可動性血栓では血流測定よりも範囲の確認が優先されます。

下肢静脈超音波検査では、主にリニア型プローブを用います(コンベックス型を用いる場合も)。患者さんを仰向けにし、検査する足を外転させて鼠径部から検査を開始します(座ったままの場合も)。

スクリーニングではまず静脈の輪切り像(短軸像)を描出し、圧迫法により内腔が潰れるかどうか確認します。しかし、内腔に血栓が存在する場合は完全に潰れないため鑑別が可能です。

しかし、今回の問題のように(可動性を有する)血栓が認められた場合、圧迫法やミルキング法(大腿部を握って離す:明らかな血栓が認められる場合は禁忌)、バルサルバ法(吸気後に息ごらえ)を行うと強い圧迫などにより血栓が肺に飛び、塞栓症を引き起こす可能性があるため禁忌です。

また、血栓が認められた際は面積狭窄率や速度測定よりも、血栓の範囲を確認することが優先されます。

AM 28(生理機能検査学)

聴覚伝導路でないのはどれか。

  1. 蝸牛神経核
  2. 上オリーブ核
  3. 外側毛帯
  4. 下 丘
  5. 外側膝状体
解答:5

聴覚伝導路に関する問題です。

一言解説

蝸牛神経核:正解。聴覚伝導路の第一中継地点です。
上オリーブ核:正解。聴覚伝導路の重要な中継点で、音源定位に関与します。
外側毛帯:正解。聴覚伝導路の一部として音情報を伝えます。
下丘:正解。中脳に位置し、聴覚情報を処理する中継地点です。
外側膝状体:不正解。視覚伝導路の中継点であり、聴覚伝導路には含まれません。

聴覚は以下の順番で伝導します。

蝸牛神経(Ⅰ波)→蝸牛神経核(Ⅱ波)→上オリーブ核(Ⅲ波)→外側毛帯(Ⅳ波)→下丘(Ⅴ波)→内側膝状体(Ⅵ波)→聴放線(Ⅶ波)

聴性脳幹反応(ABR)の問題ではカッコ内の所まで問われることもあるので今のうちに押さえておきましょう!

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